職人さんに「この現場、楽しかったな」って思ってもらうことが私の仕事 Chance Making Story #10 鶴田結女さんのStory
2023年に新卒で入社し、現在は半導体工場の新築現場で働く鶴田結女さんは学生時代、ブライダル業界への就職を夢見ていた。
だが、業界自体がコロナ禍の影響を大きく受ける中で、自身の就活も行き詰まっていく。そして、“軽い気持ち”で建設業界へと就職することに。
描いていたキャリアとは異なる歩みを始めることになった。しかし、建設現場に携わる様々な人々との出会いを通じて、「結果として、すごく幸運な人生になった。この仕事をしていて本当に良かった」と、充実した日々を過ごしている。
あっという間に始まった就活で、軽い気持ちで建設業界へ
――ウィルオブ・コンストラクションに応募したきっかけは?
大学ではブライダル系の専攻をしていたので、できればブライダル業界に行きたかったんですけど、コロナ禍もあってインターンもなくなりましたし、業界の採用市場もかなり厳しくなっちゃったんですよね。そんな状況でも、短大に通ってたので1年生の夏が終わる頃からあっという間に就活が始まってしまって。軸も明確にさだまらないまま、就活が行き詰まりつつあったんですよ。
それでも、私はとにかく人と関わることのできる仕事がしたかったんです。それで、とくに職種は絞らずに就職情報サイトを見ていたら、たまたまウィルオブ・コンストラクションを知って、サイトに載っていた社員の皆さんが楽しそうだったので、軽い気持ちで応募してみました。
――建設業界で働くことに対して、ご家族の反応はどうでしたか?
父がハウスメーカーで設計職をしているんですけど、ウィルオブ・コンストラクションの選考が進んでいってから「そういえば、父も建設業界で働いてたな」って思い出して、相談してみたんですよ。
まさか娘が建設業界で働くとは思ってなかったみたいで、驚いてはいましたけど、「自分の人生なんだから、やりたいことをやればいいよ」と応援してくれつつ、「本音を言うと、嬉しいよ」って言ってました。
杭の写真を700枚撮った
――入社してからの業務内容は?
半導体工場の新築工事の現場で働いています。今はまだ更地なんですけど、前の工場に使われていた杭が700本くらい埋まっていたので、それを夏場に2か月かけて1本1本写真を撮って、CADデータにまとめて回覧に出したりとか、既存杭とこれから打つ予定の新築杭の場所を重ね合わせて、新築杭に干渉してしまう既存杭を抜いて解体するためにCADデータを整理したりとかしていました。
で、ちょうどいまから新築杭を4,000本打つ工事が始まるところで、そのあとに上物を建てていく流れになっています。最初は書類をつくったりとか、看板をつくったりとか、できることがそれくらいだったんですけど、少しずつ慣れてきてからはできることも増えてきましたね。
実際に働いてみて、工事には膨大なデータが必要なんだなっていうのは感じましたし、建物を建てるって、地面の上でのことだけじゃなくて、地面の下でもこんなにやることがあるんだなっていうのが驚きでした。工場を建てる前の段階でもすごく長かったけど、ここからさらに長い戦いが始まっちゃうんで、気が気じゃない(笑)。
――職場の雰囲気はどうですか?
すごくいいですよ。工事長とは歳が20個くらい離れてるんですけど、いつも仕事のこともプライベートのことも気軽に話していますし、よくしていただいています。元請も下請も、派遣会社も協力会社も、現場に関わる全ての人が仲間同士っていうスタンスの現場なんで。
あと、本当に思うのは、皆さん本当に頭のレベルがすごいというか。同じ人間とは思えないぐらいに仕事ができて、頭も良くてっていう完璧な人たちと一緒に働けてるのはありがたいです。
建設業界で働いてないと出会えなかった世界線の人たちと働けてるんで、結果的にすごく幸運な人生になったなって思います。
「楽しい時間をありがとうございました」
――仕事をしていて、つらいことはありますか?
つらいなって思ったことはないですね。ただ、やっぱり男の人ばっかりなんで、最初のうちはコミュニケーションを取るときに、お互いにどこまで距離を詰めていいんだろうって探りさぐりだったと思います。
私もどこまで質問していいか分からなかったですし、現場の方々にとっても私のように未経験で知識もない女性はとくに扱いが難しかったかもしれないです。
でも、不安なのはお互い様だと思うんで、一緒に解消していけば大丈夫だと思います。
――仕事にやりがいを感じたエピソードは?
ちょうど最近、「この仕事やってて、本当によかったー!」って思えたことがあって。さっきお話した杭抜き工事は、慎重を要する工事だったんで、4ヶ月間ぐらい同じ協力業者の方と一緒に働いてたんですよ。で、そこの職長さんとすごく仲良くさせてもらってたんですよね。一緒にお仕事をする時間も長くて、4ヶ月間、ひたすら一緒に走ってきたっていう感じで。
それで、ついこないだその工事が終わって、今日で最後だっていう日に、最後のKY用紙を職長さんが事務所に届けにきて、「4ヶ月間お世話になりました」ってことで一緒にお写真撮って、そのままさよならしたんですけど、そのあと社用携帯に職長さんからメッセージが入ってて。
「こんなに毎朝行くのがイヤじゃなかった現場は初めてでした。鶴田さんやそのほかの方々の存在があったからだと思います。楽しい時間をありがとうございました」って。
このメッセージを読んだときは、ほんっとにこの仕事やってて良かったなって思いました。知識も経験もない今の私にできることは、来てくれた協力業者の方々、職人さんに「また、この現場に行きたいな」とか「この現場、楽しかったな」って思ってもらえる環境をつくることだと思ってたんで。私もそういう存在になれたんだなって、本当にうれしかったです。
この職長さんもまだ入社2年目で経験の浅い方だったんですけど、本当に真面目で一生懸命な方で、一緒に頑張ってきたっていう気持ちが強かったから、なおさらうれしかったです。
いま私が働いている現場は、誰が見ても良い現場だと思います。断言できます。
分からないのは当たり前。おびえることなく、とにかく笑顔で
――将来の目標はありますか?
まずは今の現場をしっかり終わらせることが一番ですけど、この現場は土地は広いけど建物の高さはないので、次の現場では高い建物を建ててみたいです。どういうふうに上に建っていくんだろうっていうのがとっても気になるので。
あとは自立した大人になりたいですね。一人で生きていきたい(笑)。仕事では、とにかく知識を増やして、一人で現場を回していけるぐらいの力をつけたいです。プライベートでは、学生のときと比べてお金にも余裕があるんで、学生時代にはできなかったことがたくさんしたい(笑)。
私、楽観主義者なんですよね。勢いで生きてるんで。人生を1秒もムダにしないで楽しみたい、充実させたいってタイプなんで。とにかく、仕事もプライベートもためらわずに生きていきたい(笑)。
――後輩へのアドバイスをお願いします。
始めたばかりは分からないのが当たり前なんだから、おびえなくていいんだよ、って伝えたいです。私たちが思っている以上に、現場の先輩たちは私たちのことを理解してくれているので、一人で不安を抱え込む必要はないんだなっていうのが、私自身、建設業界に飛び込んでみて感じたことです。
心配するよりも、まずは“とにかく笑顔で、積極的に”っていうのが一番だなって思います。
鶴田結女さんプロフィール
短大を卒業後、2023年にウィルオブ・コンストラクションに新卒入社。現在は、半導体工場の新築現場の現場監督として働いている。
チャンスメイキングストーリーとは
株式会社ウィルオブ・コンストラクションでは、
これまで多くの建設技術者の方々の転職活動をサポートしてきました。
当社を通じて転職に成功された方々の事例の一部をご紹介します。
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