2024/12/03

大好きな日本で、絶対にBIMマネージャーになりたい Chance Making Story #23  ディン タン タイさんのStory

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2023年に外交関係樹立50周年を迎えた日本とベトナム。両国は政治や経済、文化にいたるまで幅広く、そして密接な協力関係を築いてきた、屈指の友好国である。

外務省の『海外における対日世論調査』によれば、97%ものベトナム人が日本に対して友好的な感情を抱いているという調査結果もあり、ベトナムは世界でも有数の親日国だ。人材交流も盛んで、外国人労働者の数は中国を抜いてベトナムが1位。在留人数でも今年はじめて60万人を超えた。

DINH THANH THAI(ディン タン タイ)さんも、日本で働く一人。ホーチミンに生まれ育ったタイさんは、幼いころからマンガや音楽といった日本文化に触れてきた。大学では設備BIMを専攻し、卒業とともに来日すると、ゼネコンでBIMオペレーターとして働くことに。

ウィルオブ・コンストラクションに転職した現在は、大手サブコンの現場で設備設計を手掛けつつ、「日本でBIMマネージャーになる」という夢を抱きながら、異国の地で研鑽を積む。

「日本にこれたのは運が良かった」

――いまはどんな仕事をしていますか?

Revit MEPを使って給排水設備や空調設備の3Dモデリングや詳細図・施工図の作成などを行っています。

――日本での生活はどうですか?

めっちゃ素晴らしいです。ベトナムにいたときから日本が大好きだったので。

――日本に興味を持ったきっかけは?

私の地元のホーチミンでは、日本企業が多く出展するイベントなども開催されていて、関係がとても深いんです。私もみんなと同じように、子どもの頃から日本のマンガやアニメ、ドラマを観ていました。マンガだと、とくに『ワンピース』が好きです。なかなか完結しないですけど(笑)。あとは『東京卍リベンジャーズ』も好きです。周りの友だちもみんな読んでいましたね。日本の音楽もめっちゃ好きで、日本語の勉強をはじめる前から日本の歌を覚えたりしていました。とくに「ONE OK ROCK」が好きです。

――日本に行こうと思ったのはいつ頃ですか?

大学では電気設備を専攻していて、卒論はBIMを使った消火システム設計について書きました。Revitの授業もあったので、大学3年生から日本の建設会社のベトナム法人のインターンとして、日本からのTV会議で指示をもらいながらRevit MEPを使ったモデリングを行っていました。

それから、大学4年生のときに日本本社からメールをもらって面接を受けて、卒業すると同時に来日することになりました。メールをもらえたのは運が良かったですね。みんなよりも少し日本語ができましたが、大学の成績は普通だったので(笑)。

 日本のルールを覚えるために施工管理もやった

――日本ではどのような仕事をしてきましたか?

来日してからはBIMを使って設計図や詳細図、設備モデルの作成などをやりながら、日本の建設業界のルールを勉強するために、日本人の新入社員たちと一緒に施工管理も1年半くらいやりました。本には書いていない言葉も多くて、現場に行かないと分からないことも多かったので。たとえば、配管を接続するための「エルボ」など、最初は分からない言葉ばかりでした。

それから、2021年に別のゼネコンに転職して、電気の設備設計に関するモデリングなどを担当したあとに、友人が立ち上げた薬局にマーケティング職として参加しました。ただ、マーケティングは自分の専門じゃないですし、やることも広くて、将来的に考えると自分が一番自信のある仕事をしたかったので、もう一度建設業界に転職することにしました。

――ウィルオブ・コンストラクションを選んだ理由は?

他の会社にも応募していたんですが、お正月のタイミングだったのでどこの会社も忙しくて連絡が遅かったんです。そんな中でウィルオブ・コンストラクションだけは私のためにすぐに連絡してくれたんです。

――仕事は楽しいですか?

触れなかった作業ができるようになってくると嬉しいですね。ゼネコンからサブコンに移ってきたので分からないことも多かったのですが、毎週現場と連携しながらやり取りをするうちに、任せてもらえる仕事も増えてきました。

――仕事で大切にしていることはありますか?

指示をもらったら、いつまでに終わらせなければいけないかを確認することです。これまですべて期限内に終わらせてはきましたが、もしも間に合わなそうなときには必ず報告するように意識をしています。ちゃんと”報連相”を守って、分からないことは絶対に確認するようにしています。

「レジ袋は大丈夫ですか?」

――日本に来て大変だったことを教えてください。

外国人が日本人とコミュケーションを取るときの課題を、日本語ができるかどうかだと考える人が多いんですが、日本語の能力が問題なのではなくて、外国人である自分からコミュニケーションを取って会話をすることが難しいんです。

私も最初は「あなたのお名前はなんですか?」のようなあいさつだけで終わってしまうことがあったんですが、相手のことを理解するためにはあいさつのあとに自分から会話を続けていかなければいけないので、それが一番難しかったです。

――日本に来て驚いたことはありますか?

買い物をしたときに「レジ袋は大丈夫ですか?」と聞かれたんです。私は”大丈夫=OK(いります)”という意味だと思っていたので「大丈夫です」と答えたんですが、レジ袋をもらえなかったので驚きました(笑)。勉強した意味とは全然違ったのでショックでした。そのおかげでスッと覚えられましたけど(笑)。

あとは日本語の勉強を始めた当時は、日本人はすごく”お堅い”イメージだったんですが、友だちになって仲良くなったらみんなすごく明るくて楽しいですね。仲良くなったら何でも話せる人たちばかりです。

――今後の目標を教えてください。

最近はあまり勉強できていないんですが、日本語能力試験のN1に合格することです。休みの日には日本語の動画を観て勉強しています。N1の試験では宇宙とか仏教の話とかが出てきてすごく難しいんです。

仕事面では、経験がまだまだなので、ちゃんと勉強して仕事も頑張って、絶対にBIMマネージャーになりたいです。分からないことがあれば、自分に質問してもらえるような存在になりたいです。

――日本で働こうと考えている外国の方にアドバイスをお願いします。

外国人でも取れる建設の資格があるので、母国にいるときから勉強しておいたほうがいいと思います。ソフトを使った作業自体はすぐにできると思いますが、設計や施工管理をするには資格が絶対に必要なので、あらかじめ日本語で勉強しておくことをおすすめします。

ディン タン タイさんプロフィール

ベトナムのホーチミン出身。地元の大学を卒業したのち来日し、日本の建設会社に就職。BIMオペレーターとして経験を積み、2023年にウィルオブ・コンストラクションに入社。

ディン タン タイさんのStoryはこれからも続きます。
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株式会社ウィルオブ・コンストラクションでは、
これまで多くの建設技術者の方々の転職活動をサポートしてきました。
当社を通じて転職に成功された方々の事例の一部をご紹介します。

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