2024/05/30

「何万円もする試験なんだからちゃんとやらな」 Chance Making Story #14  岡﨑美咲さんのStory

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地質調査は建設プロジェクトの安全性や経済性、環境への配慮などの観点から重要な役割を担うが、専門的かつニッチな領域で、陽の目を見にくい仕事でもある。

新卒で入社し、大手道路会社の試験所で働く岡﨑美咲さんは日々、各地の現場から届けられる土の強度試験を任されている。やりがいが見えにくい仕事に、ときに「何でこんなことしよんだろう…」と悩むときもあるが、持ち前の愛嬌と「やらんかったらあかんことはどうにかなるか精神」で、今では様々な現場で頼られ、愛される存在になった。

現場の人といえば「いかつい、怖い」

――大学は文系ですよね。どうして建設業界を選んだんですか?

当時は夢とかやりたいことがまったくなくて。でも、就活はやらなきゃいけないじゃないですか。一応、今までやったことのないことをやりたかったんで、最初はウェディングプランナーの仕事がしたかったんですけど、先生と面談したときに「仕事内容もキツイし、今後結婚したり子どもができたりしたら大変な仕事だってことも理解したうえで探しなさい」って言われて。

それからウェディングプランナーをメインにしつつ、渋々いろんな企業の説明会を受けて(笑)。もう1 日に何社も受けたりして。でも、どこもちょっと微妙で(笑)。この業界がいいなっていうのもなくて。ウェディングプランナーも楽しそうな世界ではあったけど、ちょっとキラキラしすぎてたし。

ウィルオブ・コンストラクションの選考に進んだのもなんとなくで。入社を決めたのも、社員の方と面談していく中で”人が良かった”っていうのが一番で。それくらいの理由です(笑)。

――建設業界にどんなイメージがありました?

おじいちゃんもお父さんも建設業界で働いてるんですよ。おじいちゃんは大工で、お父さんは水道土木の職人で。ちっちゃい頃はおじいちゃんとかお父さんと一緒に現場について行ってたりしていたので、現場の人といえばいかつい、怖いみたいな(笑)。でも愛嬌でどうにかなるか、みたいな。基本的にやらんかったらあかんことはどうにかなるか精神なんで。

――ご家族の反応はどうでしたか?

就活中はとくに相談しなかったんですけど、入社が決まってからは言いました。私、見た目的にも性格的にも、あんまり建設業界で働いてそうな雰囲気ではないんで(笑)、家族からは「美咲が!?大丈夫!?」って言われましたね(笑)。とくにお兄ちゃんからはいまも心配されてます。

「何でこんなことしよんだろう…」

――今はどんな業務を担当してるんですか?

道路会社なんですけど、業務内容は建物を建てる前に地盤の強度を調べたり、強度が足りなければどうやったら規定の強度に達するかを考えたり、出来上がった道路の平坦性とか滑りやすさとか調べたり、アスファルトとかコンクリートの施工をするときには温度管理をしに行ったり……いろんなかたちで現場の支援をしています。一番多いのは、建物を建てる予定の場所の土を送ってもらって、供試体を作って養生してから、機械で圧縮して強度を測る…みたいな試験です。

基本は試験所に常駐しつつ、「この現場の検査に行ってきてー」と連絡をもらった現場に行く感じです。

――現場監督としての仕事ではないですけど、働いてみてどうですか?

一つの工事に最初から最後まで携わるんじゃなくて工事全体の一部分だけに係る感じなので、達成感とかは正直あんまりない(笑)。なんかこう、淡々と作業をこなすみたいな。だから、一からモノを造る楽しさとかはあんまりないんですけど。

ただ、一緒に働く方だったり、働く環境はいいなって思います。基本的に室内試験は私と先輩の二人でやって、現場試験に行くときは所長さんたちと一緒に行くんですけど、皆さんすっごく気を遣ってくれて。優しい方が多くて、おしゃべりしながら作業するのは楽しいです。

――専門的な業務内容ですけど、苦ではないですか?

大学は文系だったんですけど、高校まではバリバリ理系だったんですよ。数学が好きで。問題を次々解いていくのが好きで。だから、今の業務内容も苦手意識とかはないし、苦ではないです。

でも専門用語は大変でした。最初は言われたこと全部メモしてたんで。いまはもうしてないですけど。大体覚えたのもあるし、聞いたら何となく分かるみたいなのもあるけど、あんまり詰め込みすぎないほうがいいかなって。

――キツかったことはありますか?

今までで一番つらかったのは、現場での地盤の強度試験のときなんですけど、30分間数値を見続ける試験だったんですけど、それを5セットやらないといけなくて。しかも雪の日だったんですよ。それを耐えるのが一番つらかったです。「何でこんなことしよんだろう…」って(笑)。

「何万円もする試験なんだからちゃんとやらな」

――仕事をするうえで大切にしてることは?

とにかく笑顔で、愛嬌よく、です。あと、試験って1回何万円もするんですよ。何か所も検査することもあるので、1現場で総額数百万円になることもあって。日々淡々と仕事していると気が緩みそうになることもあるんですけど、「これ、何万円もする試験なんだからちゃんとやらな」っていうのを忘れないようにしています(笑)。

――これからの目標は?

建築関係とかCADとか、とにかくいろんなことを経験してみたいなって考えてます。建物を見ることだったりCADの作業がすごく好きなので。

人間的には、今の私がなんかふわふわしてるので(笑)、自分の意見がはっきり言えるかっこいい女性になりたいです。今は基本イエスマンなので。自分に自信がないから、思ってることがあっても口に出せないってこともあると思うんで、人として成長していきたいです。

あと私、徳島大好きなんですよ。今でも「帰りたいなー」って思います。めちゃくちゃ田舎で、山と川しかないところなんですけど、落ち着くし。常に帰りたい(笑)。いつか地元のために働けたらいいなって思ってます。

――建設業界で働こうか悩んでいる人に向けてメッセージをお願いします。

建設業界って3Kとかって言われてるじゃないですか? でも地元の同級生とかを見ていて思うのは、どこも一緒というか、どんな仕事をしていてもキツイことはあるし、他の業界で働いていても「もうイヤや! 辞めたい!」って思ってる人もいるし。もうそれは入ってみないと分からないというか。結局、会社にどんな人がいるかじゃないですか。なので「建築業界だから」って理由で敬遠しなくていいのかなって思います。

岡﨑美咲さんプロフィール

徳島県出身。大学を卒業後、新卒でウィルオブ・コンストラクションに入社。大手道路会社に配属され、土質調査業務を担当している。

岡﨑美咲さんのStoryはこれからも続きます。
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